こんにちは。東京に下京してからというものの大雪のなかを半袖で歩いて風邪をひいたり、道に迷いすぎて隣町まで行ったり、友達と語りすぎて徹夜した結果お腹を壊したりと、一人暮らし早々に慌ただしく楽しく過ごしているYuichiです。
今日は、「アメリカで優れた教育を提供する大学に進学するには」、みなさんが最も気になっているであろう、アメリカの大学に進学するために必要な心構えや物は何なのかについて(今回は「日本の大学に進学するための教育」を行なっている中高に通っている人がどのようにしてアメリカ大学に進学するのかに焦点を当てるので、インターナショナルやIBを取っている人には当てはまらないこともあると思います)記事を書こうと思います。
実はこの記事を書くかどうかはかなり迷っていました。というのも、僕らのポリシーとして、あくまでも「一つの選択肢」として海外大学進学を考えて欲しいという思いがあり、それをどのようにして記事で伝えればいいのかわからなかったからです。なので、この記事を読んでアメリカの大学、いや、あらゆる大学に進学するみなさんに、ぜひわかっていただきたい心構えを3つお伝えします。
1)中途半端な気持ちで大学受験・人生と向き合うべからず
日本の高校に通う人にとって、世界トップレベルのアメリカの大学に出願し、そして進学することは(話を聞いている限りは間違いなく)想像以上に過酷です。孤独です。ストレスも溜まります。全部放り投げて、逃げ出したくもなります。昼休み、周りの友達が体育祭の練習に励んでいる時、あなたは一人図書館でTOEFLの勉強ができますか?ただでさえ評定を取るために大切な定期考査前に、クラブの大会・ディベートの世界大会・留学プログラムの事前準備をこなせますか?先生・友人・両親から反対されても、絶対に行きたいと言えますか?しょうもない陰口や悪口を言われても、笑って面白く思えるほど、今のあなたの選択に自信はありますか?心の底から、大学でその教育を受けたいと思えないのならば、海外大学学部留学は諦めることをお勧めします。交換留学じゃありません。大学院留学でもありません。学部留学は他の留学とは全く違います。その覚悟を持って、大学受験・人生と向き合えなければ、必ず失敗します。
2)自分にとって理想の大学教育とは何かを明確化しないまま、第三者の意見・感覚だけで大学を選ぶべからず
世界には多様な教育システムがあります。あなたにとって理想だなと思える教育は、地球上に存在するはずです。(もしなかったら、カセイジンに火星に新しい大学でもたてて貰えばいいかなと笑)だからこそ、まずは、あなたが大学になぜ行くのか、それがどう自分にとってプラスに働くのかを考えてみて欲しいです。そして、そこからどんな大学ならそれを叶えてくれるのか(リベラルアーツ?研究?世界にキャンパスがある大学?伝統的な大学?面倒見のいい大学?)を考えて、文章化してみて欲しいんです。もちろん、ほんの数日でできることではありません。時間とともに、どんな大学に行きたいかは変わるでしょう。(僕自身も第一志望の大学は考えれば考えるほど何度も変わりました)ただ、考えれば考えるほど、よりあなたが望む大学生活を送れる大学へ進学できるはずです。大学のカリキュラム・授業内容・教授・受講スタイルなどを知らずに、表面的な知識だけで、「君は〇〇大学がいいんじゃないかな」と言った第三者の意見に流されたり、大学のステータスだけで大学を選ぶのは、後々後悔することになると強く思います。
3)人生で一度しかない高校生活を無駄にするべからず
これは誰にでも当てはまることだと思いますが、高校生活は人生で一度しかないんです。無駄にするなんて勿体無すぎます。自分にとって有意義な高校生活をぜひ送ってください。その有意義な高校生活がみなさんにとって何なのかは人それぞれだと思います。ただ、アメリカの大学に進学すると言うことは、みなさんの周りの多くの知り合いが想像できないような高校生活を送ることになります。他の国の大学を進学することにしても、同様です。みんなと同じことをして、目立つことなく、高校生活をひっそりと過ごしたいのなら、アメリカの大学を受験することはお勧めしません。ドイツ・カナダ・イギリスの大学を受けられる方がまだいいと思います。日本の大学受験をするにしても、アメリカの大学受験をするにしても、良いこと・悪いことはあります。あなたにとってそれらが何なのかを見極めてから、高校生活をどう過ごしたいのか決めて欲しいです。
と、言ったところでしょうか。アメリカの大学を受験するにあたってわかっていただきたいちょっと毒舌めな3つの心構えを紹介しましたが、「じゃあ海外大受験って地獄なんか???」って言ったらそれは違います。海外大学を受験すると決めて、そのための高校生活を送ったおかげで、日本全国だけではなく世界に友達ができたり、心から頼ることのできる親友に出会えたり、世界の秀才とディベートで戦ったり、著名人とお話しさせていただいたり、その他普通の高校生では経験することのできないような貴重な経験をすることができました。僕にとって、海外大受験はドラマの連続です。高校3年間で、同じ一週間はきません。刺激に溢れています。ただ、しんどいこともあります。なので、最後はみなさん次第といったところでしょうか。
前置きが長くなりました。では、アメリカの大学に進学するために何が必要なのか!大学によってテストに制約があったり、追加でこれを提出して欲しいなどなどあるので、下にまとめたリストを参考に、大学毎のホームページを必ず確認してください。また、アメリカの大学に出願する書類リストは、他団体のホームページの方がよくまとまっていると思うので、他のホームページも参考にしてください。(僕も出願一日前に友達から書き忘れていた書類を指摘されて、ひやっとしたので、、、)
アメリカの大学出願書類リスト(*大学によって多少異なります)
1)高校3年間の評定
高校1年から高校3年までの評定と評定平均。アメリカトップ大学に進学するには、この数字が満点か限りなく満点に近くなければならない。任意でクラスランク(学年で何位なのか)を書くこともできる。
2)高校の先生からの推薦状(1〜5枚)
スクールカウンセラー(日本でいう進路担当・担任)にみなさんの日頃の活動や態度について書いてもらう推薦状が1通。主教科の先生にその科目における活動、態度、成績について書いてもらう推薦状が数通。また、任意で副教科の先生・友達・外部の大人から書いてもらった推薦状を添付できる大学もある。日本の推薦状とは形式が違うため注意が必要。その生徒がいかに他の生徒と比べて優秀なのかを具体例を用いて説明する必要がある。A4用紙1枚から2枚程度の量で、言語は英語。
3)課外活動(10個まで)
中学3年から高校3年までの間に取り組んできた課外活動を10個、活動名とその活動に関する説明(数行)を書くことができる。ボランティア・起業・留学・音楽・スポーツ・部活・バイトなど、自分を赤の他人に紹介する上で欠かせない「課外活動」はなんでも書くことができる。
4)受賞歴(5個まで)
中学3年から高校3年までの間に受賞した賞を5つまで書くことができる。数学オリンピック・弁論大会・ディベート大会など、大会の種類は問われていない。
5)SAT Reasoning・SAT Subject Tests のスコア (ACTを取ることもできるが、今回は割愛)
SATと呼ばれる、日本でいうセンター試験のような、テストを受験し、そのスコアを提出する。このテストは何度でも受験し直すことができるが、大学によっては受験したテストのスコアを全て提出する必要があるため、一回で満足できるスコアを取るのがベスト。SATにはSAT Reasoning と SAT Subject という2種類のテストがある。前者は数学800点、英語800点の1600点満点のテスト。(オプションでライティングテストもあり、多くのトップ大学はこのテストを取ることを義務付けている)合格最低点はないが、多くのトップ大学は1500点以上を求めている。後者は科目別に800点。一回のテストで3科目まで取ることができる。
6)TOEFL iBTのスコア
外国人はTOEFL iBT (IELTSを使える大学もある)を受け、そのスコアを提出することが義務付けられている大学が多い。多くのトップ大学は120点満点中100点以上を求めている。
6)共通願書(Common Application) のエッセイ
アメリカの大学を受験するにあたって、決して避けられないのが、この共通願書エッセイ。このエッセイは、全ての大学に共通して提出するエッセイで、いわゆる自己アピールをする場所。650字以内で、自分の人生を語る上で語らずにはいられないストーリーや思いを綴る。大学側はこのエッセイを何万通を見るわけなので、そのストーリーが大学側に強く印象付けるものである必要がある。ただ気をつけなければいけないのは、自分らしいエッセイを書くことだ。確かに、大学側が求めている人物像に自分を合わせてエッセイを書く方が合格には繋がるのかもしれない。それも大切だとは思う。ただ、自分とその自分を今まで形作ってきた人生を曲げてまで、大学に行くのは違うのではないかと思う。ありのままの自分を受け入れてくれる場所は必ずある。自分とその大学があっているのかを俯瞰的な人物像を元に審査するアメリカの大学受験(と、言いたいんですが、アメリカの受験システムにも悪いところはたくさんあって、これが必ず保たれているとは言えません)は教えてくれるのなら、それに身を委ねることもありではないでしょうか。
7)大学別のエッセイ
大学によっては、その大学が上記のエッセイとは別にエッセイを 課すこともあります。その内容は様々ですが、よりその生徒のことを多角的に見て、大学在学中や将来活躍するポテンシャルがあるかどうかをみるためにあると思われます。
8)CSS Profile (大学に奨学金を申請する際に必要)
大学に奨学金を申請するときには、このCSS Profileというオンラインの書類を事前に準備する必要があります。その際には源泉徴収票が必要で、世帯収入・税金・ローン・株・借金などなど、家庭の財政状況を打つ必要があります。結構時間がかかる(1週間ほど)ので、直前になって焦らないようにしたい書類です。
9)在学していた高校の説明文章(先生に依頼する)
これは先生(スクールカウンセラー・担任に当たる先生)に書いていただくことになる書類です。自分が通っていた高校について、紹介文章を書く必要があります。高校の歴史・教育内容・教育方針・行事・大学合格実績・著名な卒業生など、その高校がどのような個性を持っていて、その国ではどのような位置付けがされていて、そこに通う生徒はどのような生徒で、その高校を卒業した生徒はどのような活躍をしているのかを見られているのではないかと思います。
以上、アメリカの大学に出願する際に必要となる書類一覧です。(本当に軽くまとめただけなので、実際に出願するぞ!と決めた方は、海外大学に進学した先輩に直接聞く・塾の人に聞く・あらくれのメンバーに聞く(メッセージを送っていただければできる範囲で相談に乗ります!)などして、より詳しい情報を得てください)アメリカの大学受験は日本の受験と根本的に違うのが、好きなことを我慢せず、とことんやり抜くところにあります。自分が世界人口70億人のなかでいかに優秀で魅力的なのかを伝える作業が、アメリカの大学受験です。つまり、日本の受験のように1年間だけ頑張ればうまくいくなんてことはまあないでしょう。数年間、「大学合格のため・受験のため」ではなく、自分はどんな人間なのか・将来どう社会に貢献していきたいのかをしっかりわかった上で「自身の将来・夢・目標」のために積極的に行動し努力した結果を伝えるのがアメリカの大学受験です。その「伝え方」をエッセイや課外活動の説明欄で工夫するだけで、大切なのはみなさんの人間としての魅力だと思います。
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